②3歳児のひどい虫歯の原因は?

3歳になると保健所で歯の健診があります

もしこの時期に虫歯があったら、ちょっと要注意です。でも心配はいりません。まだ十分にやり直せますから。虫歯の原因を見つけて、育児のアドバイスをしてくれるのが3歳児健診なのです。

わたしも、年に一度、区役所で行う検診に出ます。そこでよく、お母さん方にお話をいたします。離乳が完了したら、お休み前の哺乳習慣は、きっぱりとおしまいにしたいものです。

動物は、離乳すると、ひとりで餌が取れるように親は子を訓練し始めます。人間の場合、これは無理ですが、最低限のけじめはつけたいものです。

1歳を過ぎてお休み前に哺乳瓶でミルクを飲ませたり、母乳を与えることは、けじめのある子育てとは言えません。ひどい虫歯をもった3歳児のお母さんの話を聞くと、お休み前の哺乳習慣が長く続いたことが、大きな原因になっているようです。寝ている間は唾液の分泌量が少ないので、お休み前に食べ物や飲み物を口にすると、昼間お菓子を食べるより、ずっと虫歯になる危険が高くなります。離乳の完了と同時にリズムのある食生活習慣を身につけさせるようにします。離乳の完了期は、間食の時間を決め、お休み前の歯ブラシ習慣をつけるチャンスです。

この時期には、お休み前に歯磨きをしてあげましょう。お母さんのひざに頭をのせてお話をしてもらいながら、歯の掃除をしてもらう。こどもにとって、これはとても楽しい時間です。口の中をきれいにしてから寝る習慣は、こうして自然に身についていくものなのです。