歯周病の治療の流れ

◆初診で来たとき 

あなたが初診で来院されたとき、すぐに治療に入るわけではありません。なぜ、歯周病になってしまったか・・・を時間をかけて説明いたします。

治療には、患者さんの主体的な努力がいかに大切かをお話しさせていただきます。なぜならば、歯周病は、歯科医師側の努力のみでは治らないからなのです。患者さんの努力と協力があってこそ歯科医師の技術も生かされ治癒に向かうことができるのです。

すべて丸投げのおまかせコースでは絶対に治らないと断言しておきます。だからこそ、最初に時間をかけた説明が大切なのです。

◆歯周病の検査

①歯周組織検査

歯ぐきのポケットと言われる溝の深さを測定し、歯周病の進行具合を見させていただきます。歯周病にかかると、歯ぐきが歯からはがれポケットを形成します。このポケットに細菌がたくさん棲んでいます。同時に歯の揺れやもののつまりやすさをチェックします。

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②レントゲン検査

エックス線を使って、歯ぐきの破壊の程度をしらべます。

③噛み合わせのチェック

最後に全身疾患とのかかわりもふくめて、歯周病治療の必要性についてせつめいします。次は、いよいよ治療です。

◆初期治療

歯周病の症状を軽減させ進行を食い止めるための第一段階のちりょうです。歯周基本治療ともいいます。

①歯ブラシ指導(プラークコントロールができるまでやります)

②スケーリング(歯についた歯石、プラーク、沈着物をできる限り除去します)

③揺れる歯の固定

④仮義歯をいれて噛み合わせを安定させます。

歯周病の治療を成功に導くための大事な段階です。この段階をおろそかにしては、けっして歯周病治療は成功しません。がんばりましょう。他に、虫歯治療・根の治療(根管治療)もこの段階で行い、バイ菌をできるだけ減少させ口腔内を清潔な状態にもっていきます。

◆再評価

今まで行ってきた初期治療の効果を再検査することにより判定します。ポケットの減少(浅くなったか)を評価します。その結果、歯周病の改善が不十分な部位については、歯周外科治療に移行します。