インプラントをする前に知っておきたい大事なポイント
1.骨の量
インプラント治療は、まず歯を支える土台を作るところから始まります。建物に例えれば、柱を立てるところから始まるわけです。柱は地面のしっかりしたところに立てるのが鉄則であり、壊れない建物を建てる基礎になります。インプラントも同じです。
インプラントを立てる(埋め込む)地面はつまり、「骨」。骨のしっかりとある部分にたてるのが最も安全なインプラントです。では、具体的にどのように骨の量を検査するのでしょうか。
レントゲン写真による検査
第一の手がかりは、歯医者さんで撮影する大きなお口全体が写るレントゲン写真です。この2次元的なレントゲン写真で、ある程度のおよその骨の量がわかります。多くのケースではこれで十分です。
CT画像による検査
第二の手がかりは、CT画像です。骨を輪切りの状態で検査することができるので、骨の幅や、内部の構造まで、詳しく診査することができます。第一の手がかりでは情報が不十分である場合には、CT撮影を行って診査します。
2.歯周病
インプラントは骨に支えられるため、骨が吸収してしまう病気である歯周病は大敵です。インプラントは、虫歯になる心配はありませんが、周囲に歯周病の歯が処置されないままになっていたり、インプラントの周囲に汚れが溜まればインプラント周囲炎という病気をまれに起こし、インプラント治療が失敗してしまうことも起こりえます。
ですから、インプラント治療を受ける際には、歯科医院で歯周病のチェックや治療を受け、日頃からきちんとした歯磨きをおこなうことが大事なんです。
3.喫煙
喫煙は歯周病だけでなく、インプラント治療にとっても大敵です。喫煙による血管収縮作用によって、口のなかの粘膜内の血流が阻害され、組織全体の免疫力が下がります。
したがって、インプラント治療後の傷の治りが悪かったり、歯周病が治らない、インプラント周囲炎になってしまうなど、インプラント治療の失敗につながる悪影響がたくさんあります。
もちろん、残っているご自分の歯を少しでも長く使っていくためにも、タバコを吸われている方は、これを機に、ぜひとも禁煙を心がけることが大事だと私は思います。